ユンギボの日記

ネタバレなしの映画感想日記。

『君の名は』

『君の名は』を9月30日に、ユナイテッド・シネマズ浦和で観賞して来ました。

過去作は全部、観てるけど、1本も面白いと思った事のない新海誠監督の新作を観て来ましたよ。
冒頭のプロローグでの男女のモノローグが交互に絡み合う少女漫画のような演出に萎えたものの、オリジナル劇場アニメ映画としては珍しくオープニングが!!
オープニングって、やっぱテンション上がりますね。
そこから、「東京に憧れる田舎の女子高生」と「東京の高校に通う男子高生」の体が入れ替わる設定は、大林宣彦監督の『転校生』じゃないですか!
でも、『転校生』よりクリーンアップされてるのは「東京と田舎と別の場所」と「体の入れ替わりは週に2日くらいのペース」という設定。その設定のお陰で、お互いの生活を垣間見る程度になっており、『転校生』より多少お気楽だし、主人公の2人がお互いに感情移入していく無理のない展開に。しかも、「夢だと思ってたら……」「周りの友人たちの反応」から徐々に体の入れ替わりが判明していくミステリー展開で世界観に引き込まれます。
ケータイというナウいヤング・ツールで日記を書き合い、お互いの交換日を補完。音楽の力を借りつつ、細かい所はナレーションで説明という潔さ。協力体制でクリアしていく日常に片思い応援ミッション追加。新鮮なリアクションの中、新しい環境に順応していく主人公たちをスピーディーに見せていく演出が楽しいです。そして、衝撃の身体交換の終止符。「とんでもなー展開だなー、おい!」と思ってたら、ここから急速に失速。どんどんつまらなくなる。
ゴールの見えない中の主人公の闇雲な行動に突き合せれる羽目に。広げ過ぎた大風呂敷にご都合主義の後出し設定とお茶を濁された感のある綺麗な映像でダラダラと集約。数々の?マークを置き去りにして、運命というロマンチックで強制終了。
東京との対比に由緒正しき神社の跡継ぎ生活という民俗学な世界観をブレンド。SF(少し不思議)の世界へ誘う現実の延長線上な世界観が脱ジブリで面白く、細田守ほど無理がないのが興味深いです。
しかし、ちょっと前まで恋愛漫画の王道ネタだった「入れ替わり設定」と「少女漫画演出」のコラボ技は今のヤングたちには新鮮だったりするんですかねー。

主人公2人の声を担当する白石上萌音ちゃんと神木隆之介くんも勿論、素晴らしいのですが、主人公のバイト先のヤリマン先輩役の声を担当する長澤まさみが全然、長澤まさみに聞こえない素晴らしさ。クソ・タレントを起用して作品をメチャクチャにする洋画の吹き替え版と違い、芝居のできる役者さんの起用は好感が持てますね。

『君の名は』
★★★☆☆
星3つ