ユンギボの日記

ネタバレなしの映画感想日記。

6,000人の犠牲者を出した最も悲惨なデンマーク戦争をリアル思考で映像化!!映画『コールド・アンド・ファイヤー 凍土を覆う戦火』

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今回も、新宿シネマカリテにて行われている映画の祭典【カリコレ】から、デンマーク映画界の本気度が伝わってくる歴史戦争映画『コールド・アンド・ファイヤー 凍土を覆う戦火』をご紹介!!


ワガママ仕様な一本!!
本作は、1864年の≪第二次デンマーク戦争≫を背景に、歴史に翻弄された兄弟の友情。2人の愛するヒロインとのラブロマンス。田舎育ちの若者たちによる青春。戦場でのハードなアクション……などなど、様々な要素がバランスよく構成されたワガママ仕様。戦争映画に興味なくても、様々な見所がある為、万人受けしやすい作りというのが手堅い、なかなか油断ならない一本です。


デンマーク戦
19世紀半ば、現在のドイツとデンマークに当たるシュレースヴィヒ公国ホルシュタイン公国の支配権を巡って、デンマークプロイセン王国を中心に行われた戦争。両軍合わせて10万人を超える兵力が動員されたとの事。
本作では、両陣営で6,000人もの犠牲者を出した最も悲惨な戦い≪デュッペルの戦い≫が描かれています。まぁ、知らなくても楽しめる映画ですが、知ってる方は、理解が深まると思います。


いぜ、戦場へ
1864年。平和で緑溢れる小さな村。わんぱくな兄弟と地主の娘との出会い。月日が経ち、3人は往年のヌーベルバーグ作品を思わせる友達以上、恋人未満な関係に。そして、『スター・ウォーズ』よろしく、若者特有の村を出て、世界を見たい願望に思いを募らせています。
所が、志願兵として向かった戦場で、威勢の良かった主人公たちは、あまりにも残任すぎる戦場体験に、ビビって震えることに。


とにかくリアルな戦場描写
剣や銃などによる殺し合いは、徐々にヒートアップ。切り落とされる手首。撃ち抜かれる頭。体の一部が欠損。大砲で吹っ飛ばされる人々。とにかく、血しぶきが飛び散りまくり。
19世紀を舞台にした映画には珍しく、PTSDで精神の錯乱した野戦病院の人々。
さらに、雪の降る中での寒さとのサバイバルも追加オプションでついてきます。
2人が戦場で平和な故郷への帰還を夢見る中、ヒロインの妊娠が発覚。そうなんです。兄の抜け駆けが判明。そこから、兄弟は配属先的にも精神的にも離ればなれに。
2人の行く末という興味で引っ張りながら、とにかく残酷な戦場シーンが延々と続いていきます。
その後の、妊娠が判明してからのヒロインのまさかな行動にも驚かされます。


まるでホラー映画?!
監督は、ユアン・マクレガー主演の『ナイト・ウォッチ』やサム・ライミ印の『ポゼッション』の監督も務めたオーレ・ボールネダル。スリラーやホラーのジャンルで手腕を発揮してきたボールネダル監督だけに、みんなで陽気に歌うシーンの後に残虐シーンが待ち構えていたり、音楽によってシーンを勢いよく盛り上げたりと、解ってる演出が随所に登場。
ホラー映画の定番パターンと照らし合わせて観ても面白い仕上がっています。
実は、2014年に製作されたきり、日本未公開だったのが本作なんです。なので、本作を劇場で観れるのも、【カリコレ】ならではなレア経験。

残りの上映は、本日、7/31(火)15:30~、30(月)18:15~、8/3(金)18:15~8/4(土)09:30~となっております。
また、オンラインの青山シアターでも観賞可能で、観賞期間は8/5(日)~8/18(土)まで。