ユンギボの映画日記

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『キャプテン・アメリカ/シビル・ウォー』(吹替え版)感想

2016年5月14日(土)、池袋で『キャプテン・アメリカ/シビル・ウォー』を観賞して来ました。

冒頭からリアル・ヒーローものの定番「ヒーローは危険じゃないのか?」問題が勃発。
それって、この前の『スーパーマンVSバットマン』でもやってたし、『ウォッチメン』や『X-MEN』とかでも散々、やったネタじゃんと思いますよね。まぁ、そーなんですけど。
でも、今回の話はそこからキャプテン・アメリカとアイアンマンか仲違い。対決するストーリーになってて、これが一筋縄ではいかんのですよ。アメリカ政府は「お前ら、アメリカ政府の許可なく、暴れすぎ。国民に対して責任を持てないから、国連の指示で動くヒーロー活動をしろ。嫌なら引退しな!」と言ってくるんです。
自分が暴れまわった為に一般人への被害を出してしまったアイアンマン。そーでなくとも前作『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』では自ら敵を作ってしまった訳ですからね。害妄想から心配性の塊になってしまってるんです。だから、以前のようにコミカルなジョークを飛ばさなくなり、むしろアベンジャーズを組織として維持する事に必死な大人へ成長。ソッコーで政府の意見に賛同。
方や、キャプテン・アメリカは前作『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』で「アベンジャーズが所属していた組織=シールドは悪の組織=ヒドラに乗っ取られてた」トラウマから、大好きなアメリカ政府さえも信じられないメンタルに。 それがピュアな少年まま現代に甦ったキャプテンだけに、「本当に信じられる物はなんだ?!」と兵隊としてのアイデンティティー探しですよ。勿論、政府の申し出には乗っかりません。
でもね、キャプテンの気持ちも解るよ!!
かと言って、アイアンマンも悪くない!!
複雑!!
これは、子供が観ても解らないですねー。大人のドラマですよ。現にボクの隣に座ってたお父さんに連れられた小学生はアクション・シーン以外、ずっとポカーンとしてましたよ。あと10年後に見直せ!!
そんな中、キャプテンの元親友、元宿敵=ウィンター・ソルジャーがテロ活動に勤しんでると情報が入るんです。アイアンマン・チームはバッキーをボコる為に血眼。キャプテン・アメリカは秘密裏にスタンドプレー。そこから、政府的には反逆者となったキャプテンと政府の所有となったアイアンマンが対決する羽目になるという燃える展開に。
本作ではキャプテンとアイアンマンは勿論、キャプテンとウィンター・ソルジャーとの関係や新キャラのブラックパンサーとブラック・ウィドウの関係などが掘り下げて描かれていく辺り、非常にグッとくる訳ですよ! そして、何よりも、今までの作品で時間を掛けて描かれてきたドラマもありましたよ。トニー・スタークとローディーの友情だったり、ホークアイとスカーレット・ウィッチの疑似兄妹関係、キャプテンとブラック・ウィドウの恋愛に発展しそうでしない危うい関係とかね。それが、もうどんどん後戻り出来ない境地までズタズタに崩れていくんです。観ていて、ヒヤヒヤですよ。特にラストはシェイクスピアの悲劇かと言うくらいに胸が痛みました。ちゃんと人間ドラマで見せていく上に伏せんとアクションとサプライズの連続ですよ。
もう、盛り沢山ですよ。盛り沢山すぎて、途中で「なんで戦わないといけないんだっけ?」と前半のストーリーを忘れる始末です。
そーゆーシリーズ通して観ている人は「今まで色んな事があって、乗り越えてきた仲間だったじゃん!」と感情移入もヒトシオな訳です。その境地に達するには、ホントは全作品、観といた方が良いんでしょーけど、とりあえず下記の作品を押さえておけば大体OK!
①『アイアンマン』
②『アイアンマン2』(『アイアンマン3』は駄作なので観る必要なし!)
③『インクレティブル・ハルク』(本作は余裕があればでOK!)
④『アベンジャーズ
⑤『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(『アベンジャーズ』の2作目)
⑥『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(『キャプテン・アメリカ』の2作目。)
⑦『アントマン

メチャメチャ続きな切なさ+気になるラストでしたが、まぁ、シリーズものですから。



キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』
★★★★☆
星4つ