ユンギボの映画日記

ユンギボ(@yungibo)によるあらすじ紹介、ネタバレなしのレビュー、解説・考察をお届け‼

『チームジャックちゃんが読んだシンデレラ公演 Cendrillon サンドリヨン』

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チームジャックちゃんが読んだシンデレラ公演 Cendrillon サンドリヨン
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チームジャックちゃんが読んだシンデレラ公演 Cendrillon サンドリヨン
本日、『マーメイドブーツ』に続いて、『チームジャックちゃんが読んだシンデレラ公演 Cendrillon サンドリヨン』を観劇。

あらすじ・ストーリー(ネタバレなし)

今作は童話「シンデレラ」の裏側的なストーリーなんです。みなさん、ちゃんと覚えてます?

だから、ヒロインのシンデレラ置いてけぼりなんです。でも、それが面白い!! シンデレラの意地悪な姉たちの心情にフォーカス。 人間ドラマを掘り下げ、 感情移入できてしまうレベルまでジャストフィット!! 貴族階級の中で渦巻くプライド、陰謀と暗躍。なかなか先が読めない展開!! そして、ひねりの効いた衝撃のラスト!!

ヒロイティックなストーリーを、照明で細かく盛り上げた演出も効果バツグン!!

みんなの知ってる話をオレジナルにトランスフォーム。こーなってくると、「えーと、確かシンデレラのストーリーって、この後、こーなったはずだからー」と自分の記憶と照らし合わせる脳内ストレッチ作業も楽しいものです。『ハムレット』の超脇役の2人を主人公にした『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』という戯曲を思い出しました。今でいう二次創作ですよね!! 『スター・ウォーズ』のスピンオフ『ローグ・ワン』も言ってしまえば二次創作ですよ!? 否定的な人もいますが、ボクは、オリジナルへのリスペクト&ファンの夢のコラボ技にいつも興奮させられます。その感覚に近い印象です。
しかも、なかなか小さめな会場なのに、貴族とか舞踏会とか、そこそこのスケール感。だから、それが贅沢な距離感として感じられました。やってる事は蜷川幸雄の古典劇的なスケールですからね。これをこのサイズに凝縮した舞台というのもなかなかレア。しょうもない抽象劇でお茶を濁す小演劇が多い中、結構なチャレンジだと思いますね。最近、仕事で中規模くらいの演劇を観に行く事もあるんですけど、久々に良い舞台を観れた気持ちになりました。

ちなみに、本作はダブルキャストになってて、出演者のほとんどが入れ替えになっているのですが、ボクが観劇したのは「ねずみチーム」バージョン。
どの役者さんもハマッてて、他のキャスティングが思いつかないレベルだったので、別キャストバージョンも気になる所。

プログラム

ただ、プログラムだけが薄い割りに高い(涙の2,000円)。同人誌のようなペラペラな上に、役者陣へのどーでもいーQ&Aで中身も薄い。役者陣の芝居も上手だっただけに、個人的には
役へのアプローチや過去プロフィールという定番コースが欲しかったです。それならトートバックを買っとけばよかったと後悔。

最近の小演劇にゲンナリしている方には、おススメしたい作品でした。

http://signalworks.xsrv.jp/Cendrillon/

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