『シェイプ・オブ・ウォーター』を観賞。
もう半魚人が映画界へ帰ってきた……というだけでテンションの高揚を抑えきれないですが、まさかの第90回アカデミー賞で4部門を受賞ですよ。時代はモンスターですね!!
とは言え、半魚人が主人公って訳ではないんです!
主人公は、口のきけない幸薄な40代の女性。「航空宇宙研究センター」という研究施設で夜間清掃の仕事をしてます。その施設内の水槽で半魚人を発見。勿論、半魚人も言葉を喋れない。だから、手話を教えて、会話にチャレンジ。これが意外に上手くいって、どんどん意思の疎通が取れるようになって来るんです。ね? もう面白いでしょ?
でも、施設の管理をしている軍人が半魚人にハードな虐待をしてるんです。半魚人を助けようとするヒロイン。それを手伝ってくれるのが、コミカルな掃除婦メイトの黒人のおばちゃん&隣の家に住んでるゲイのおじいちゃん。1960年代を舞台に、当時としては、マイノリティな人々が半魚人助けに悪戦苦闘!!
ヒロインと半魚人のハートフルな関係を中心に、半魚人奪還作戦を決行するというダークなおとぎ話になっております。その中で、半魚人はどこから連れて来られたのか? 半魚人は何なのか?(または、何のメタファーなのか?) という謎が徐々に明らかになっていく仕掛け。
『パシフィック・リム』ではハリウッドで怪獣VS巨大ロボットを描き、『パンズ・ラビリンス』ではゴシック・ホラーな悪趣味嗜好を余すところなく映画の中へ閉じ込めた。そんな「我らのトトロ」こと、ギレルモ・デル・トロ監督がアカデミー賞の監督賞を獲る日が来るとは!! そんなオタク界の成功者=デル・トロ監督に感謝!!
『シェイプ・オブ・ウォーター』
★★★★☆
4つ星