ユンギボの映画日記

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3/11『15時17分、パリ行き』

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15時17分、パリ行き』を観賞。

2015年の夏にヨーロッパで起きた過激派イスラム国による列車の中での無差別テロ=タリス銃撃テロ事件。本作は、その事件で犯人を取り押さえ、乗客554人を救った3人の青年を描いた作品なんです。実話映画ってことです。
でも、そんな前情報が要らない。知らなくても問題ない映画です。どちらかと言うと青春ストーリー。
テロを阻止して英雄になる3人のワルガキな子供時代から始まります。そんでテロを防ぐ所までをなんと94分とコンパクトにまとめてます! それが凄い!! コンパクトなのに余すところ無し!!
落ち着きが無さすぎて、学校の先生からADD(注意欠陥障害)と決めつけられた子供時代。サバゲーで遊びほうけ、軍隊入隊へ憧れ、挫折。
英雄とは程遠い普通に普通すぎる3人の成長物語。
削ぎ落し、シェイプアップされた脚本。テンポの良いスピーディーな編集。押さえる所は押さえた演出。あっという間に映画の世界観へ引っ張りこまれ、彼らのどんな経験がテロを未然に防いだのかが描かれる訳です。
そして、驚くは、本作の主演の3人は役者ではなく、本人なんです。実際に事件を経験した本人が本人役。しかも、ロケ地も出来るだけ同じ場所で撮影したらしく、クライマックスの列車のシーンは、事件当時と同じ車両という程の再現精神。故に漏れ出てるリアリティー。
監督はクリント・イーストウッド。87歳にして、トリッキーな作戦で映画を作ります。そして、そのギャンブルに勝った男。

パンフには、イーストウッドが作品に着手するまでや、キャスティングのエピソード、主演の3人のインタビューなど、本作を知る為の情報が全部、載ってて買いの一冊でした!


『15時17時、パリ行き』
★★★★☆
星4つ