B級ファンタジー森のトロール映画『キング・オブ・トロール 勇者と山の巨神』
- 発売日: 2018/09/19
- メディア: Prime Video
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『ロード・オブ・ザ・リング』を子供向けテイストにしたようなファンタジーなんですが、これが、なかなか楽しめる一本なんです!!
ストーリー・あらすじ(ネタバレなし)
ノルウェーの小国。その国には、王女が18歳までに結婚しないと森の魔王=トロールが王女を拐ってしまう……という、ちょっと乱暴な言い伝えがあります。王様は王女の18歳の誕生日前日に無理矢理、結婚相手をあてがうも、王女は電光石火のスピードで家出!! 案の定、トロールに捕まってしまいます。確かに、そもそもの前提がちょっとうるさいんですけど、個性的なキャラたちによるテンポの良い展開&ドタバタ感でサクサク見れてしまいます。
主人公は、貧乏一家の三人兄弟の三男。お調子者で要領が悪いんです。森で女王の馬に突き飛ばされ、食料を川に落とし、留守番中も暖炉の火の粉を飛ばし、家を全焼させてしまいます(!!)。
「こんな奴が主人公で大丈夫か?!」と思ったんですが、そんな心配は最初だけ!!
重要なシーン(TPO)に合わせて、キャラが変動。突然、やる時はやる男にトランスフォームします。主人公の兄弟たちも個性的で、しっかり者だが、ちょっと意地悪な長男、優しいけど食いしん坊な次男と共に、女王救出ミッションに出発!!
そんな王女もかなりのおてんば娘で閉じ込められた洞窟でトロールと寝たフリ対決で暇潰し。
評価・考察
本作の魅力は、何よりテンポが早い!! ゴブリン老婆を助けて魔法の地図をゲット。父と別れての旅立ち。森の魔女たちにたぶらかされる。悪党たちに因縁をつけられて、追い掛け回される……と次から次へアクシデントに遭遇。始まって、1時間後には、トロールの所に到着。ストレスフリーな目まぐるしさで、ファンタジーとして合格。サラッと描かれていますが、背景の壮大な美しい自然もノルウェー産ならでは!!
ビジュアルは『ロード・オブ・ザ・リング』や『ドラゴンハート』風味なんですが、ちょっとシュールなギャグが不発しまくり、それはそれで楽しくなってくるゴキゲンな仕上がりです。
トロールはCGですが、クリーチャーの多くは、恐らくマペット。意外にクオリティーが高いので、驚かされます。
肝心要のトロールは、体のパーツや逆光でなかなか全体像を見せないのですが、ご安心ください。ラストでキングコング・サイズという妙にリアルなサイズ感のトロールが大暴れします。
夜にしか現れないトロールが暗闇の中から現れるシーンは、唐突にホラー演出へシフトチェンジ。忍び寄る音や唸り声など、上手く恐怖を引き立てています。