ユンギボの映画日記

ユンギボ(@yungibo)によるあらすじ紹介、ネタバレなしのレビュー、解説・考察をお届け‼

医学療法士の真実を描いた映画『栞』のネタバレなしのレビュー

f:id:stanley-chaplin-gibo:20181016230103j:plain
映画『栞』
世の中に多数ある職業映画。様々な職業を題材にした作品が作られてきましたが、10月26日から公開の映画『栞』は医学療法士という職業。仕事に勤しむ日常を丹念に描いた作品です。
細かいニュアンスや描写の数々がとにかくリアルそのもの。本作のメガホンをとった榊原有佑監督は、実は元医学療法士。監督が自身の経験を元に医療現場を映画化したのが本作。

理学療法士とは?

理学療法士とは、病院や福祉施設介護施設、さらにはスポーツ関連施設など様々な分野で活躍している運動のスペシャリスト。本作の主人公も、珍しい症例の病気で入院する子供や試合で下半身の麻痺してしまったラグビー選手の患者を担当します。

あらすじ・ストーリー

幼いときに母を亡くし、長らく実家にも帰っていなかった主人公。患者さんたちの悩みを自分の事のように受けとめ、メンタル疲労気味。そんなタイミングで重い病気にかかった父親が入院して来ます。どんどん弱っていく父親。それでも、なかなか埋められない父親との溝。そんな中、必死にリハビリをする下半身麻痺のラグビー選手の患者の姿を見て、元気を貰っていく主人公。
まるで、ドキュメンタリーのように手持ちカメラで主人公の日常を切り取っていく演出は静かながらも力強し。

感想・評価

実際のメニューが垣間見えるリハビリシーンや、患者が亡くなったのをパソコン上で知るシーンなど、他の作品ではあまり観た記憶のない描写がリアル。その辺の描写も元理学療法士である榊原監督の実体験が参考になっているのでしょう。
ただストーリー展開は単調で退屈。

理学療法士である監督

実は、本作の榊原有佑監督は、元理学療法士というだけでなく、CM、MusicVideo、TV、企業VP、ドキュメンタリーなどジャンルを問わず、様々な映像分野で撮影、編集、VFXなども自ら行い、腕を磨いてきたお方。本作でも、原案・脚本・監督・編集を兼任。ストイックな映画作りを続けています。

BAILE TOKYO (バイリ トウキョウ) [DVD]

BAILE TOKYO (バイリ トウキョウ) [DVD]

SHORT MOVIE CRASH [DVD]

SHORT MOVIE CRASH [DVD]

キャスト

主人公で、理学療法士という仕事に真実味を与えるのは、自身もスポーツ健康科学部を卒業した三浦貴大。近年は『キッズ・リターン 再会の時』、『永遠の0』、『サムライフ』、『ローリング』、『怒り』、『追憶』など、様々な映画に出演し、イイ味を出しています。さらに、今年だけでも、『ばぁちゃんロード』、『四月の永い夢』、『のみとり侍』、『3D彼女 リアルガール』に出演と、ハイペースでフィルモグラフィを埋めていく人気者。
本作でも、リアルな仕事っぷりと、静かながらもちゃんと感情の伝わってくる安定の演技力で観客の感情移入をリード。安心して観れます。

怒り

怒り

ばぁちゃんロード [DVD]

ばぁちゃんロード [DVD]

四月の永い夢 [DVD]

四月の永い夢 [DVD]

3D彼女 リアルガール

3D彼女 リアルガール

ドキュメンタリー風味のお仕事映画『栞』!!

確かにエンタメ映画とは言いにくいですが、経験者は語るな職業映画で、見聞を広げたい方には、オススメの一本になっております。

栞