ユンギボの映画日記

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トム・ハンクスは名作の保証?『アポロ13』(#23)

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本作の主人公を演じるのは、トム・ハンクス。公開時のポスターを観ると、当時、どれだけ人気があったのかが解りますね。『めぐり逢えたら』、『フィラデルフィア』、『フォレスト・ガンプ』と、トム・ハンクスが出ている事が名作の条件だった時代がありました。
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冒頭から主人公の“月への憧れ”をサラッと見せてしまう上手さ。この“思い”が伝わるお陰で、本作全体のドラマにシビれてしまうんです。そんな主人公がトントン拍子に月面ミッションへ。
月へ行く夫へエールを送りながらも、安否を考えると神経質になってしまう主人公の奥さん。そこら辺の側の人間のエピソードも見事に盛り込まれてます。「この奥さんが待っていてくる主人公」という目で本作を観ていくと感情移入はひとしお。

プロフェッショナルというより職人気質ながら、医者からのいわれのない病気宣告を受け、月面ミッションを諦めるゲイリー・シニーズ。代わりにミッション参加が決まったのはゲビン・ベーコン。完璧なシニーズに対し、訓練でミスを犯すベーコン。ここでミッションに不安要素を追加。この後のサスペンス要素を牽引。

そんなこんなで、いざ宇宙へ。世界初の月面歩行を提供してくれたアポロ11号の後のアポロ13号。テレビ局各局が宇宙からの中継の放送をお断り。それを知らされず、宇宙船内で撮影する主人公たちが切ないです。それが、この後、効いてくるとは。

前半では、訓練シーンを畳み掛けます。それだけに、宇宙空間へ行ってのあくしの数々が緊張感を捻出。「あれだけ練習したのに、訓練と違う」という思いを観客にも疑似体験。

酸素タンクの空気漏れ、二酸化炭素の充満……、次々とヤバめのアクシデント発生。素人にも解りやすくグッド!!
それらと同時進行で、地球上のNASA対策室の試行錯誤も描かれます。バックアップチームの人間ドラマも盛り込む事で、ミッションチーム全体のグループ感も増々。

マスコミや国民はアクシデント満載のアポロ13号のニュースに釘付け。結果、宇宙からのテレビ中継を無視した中継のエピソードが効いてきます。クルーの家族や関係者たちのドラマをラストへ行くに連れ回収。

満を持してクライマックスの大気圏突入、ラストの生還はあっぱれ!! ストレートに感動をプレゼント!! トム・ハンクス出演映画にハズレなし!!

本作には、ソフト版と日テレ版とフジテレビ版の日本語吹き替えが存在します。ソフト版とフジテレビ版でトム・ハンクスを担当するのが、フィックス声優の江原正士さん。ほとんどの作品でトム・ハンクスを吹き替えているので、江原さんの声を聞くとトム・ハンクスを思い出すほど。
また、ソフト版とフジテレビ版でケビン・ベーコンを吹き替えているのが安原義人さん。安原さんはゲイリー・オールドマンティム・ロスソン・ガンホメル・ギブソンカート・ラッセルメル・ギブソンビル・マーレイなど、様々なタイプの吹き替えを担当。なんと、『ウォルト・ディズニーの約束』や『幸せの教室』ではトム・ハンクスも吹き替えているので、江原版と聴き比べるのも楽しいです。

星5つ
★★★★★
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