ユンギボの映画日記

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懐かしき、とにかく明るい頃のDC映画『バットマン オリジナル・ムービー』(#70)

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マーベル・スタジオの映画とは裏腹に『マン・オブ・スティール』や『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』、『ジョーカー』など暗い映画がてテンコ盛り。まだ明るい方だった『スーサイド・スクワッド』も大コケ。『ワンダーウーマン 1984』もコロナで公開日は変更しまくり。当初の監督による再制作の『ザック・スナイダージャスティス・リーグ』やDC新作『ザ・スーサイド・スクワッド』も注目を集めていますが、どうなる事やら。

そんな中、今回は、ご存知バットマンのテレビシリーズを1966年に映画化した『バットマン オリジナル・ムービー』を観賞。子供向けバットマンで、最近のDC映画からは想像もつかない程ノーテンキで明るい作品です。リアリティはゼロ!! むしろ、ノーテンキ過ぎて、薬物中毒者の悪夢のような脳ミソからっぽっぷり。

ジョーカー、ペンギン、マドラー、キャット・ウーマンの悪党4人組が集結。宿敵バットマンを倒そうと画策。バットマン&ロビンが4人を追跡。……というシンプルなお話。

ただ、悪党4人がおバカ。バットマンも行き当りバッタリ。ただのお調子者のジョーカー。実行部隊ながら詰めが甘すぎるペンギン。常にテンションの高いマドラー。仲間たちを怒鳴り散らすばかりのキャット・ウーマン。昔の戦隊モノの悪役くらいのレベル。しかも、犯行を事前になぞなぞで報告するご丁寧さ。

次から次へとトンチンカンな悪事の数々。さらにそれを上回る破天荒な作戦で突破していくバットマンたち。

海軍から払い下げの潜水艦を購入した悪党たち。それを察したバットマンが海軍長官に電話。秘書の女性と談笑しながらゲームをしている長官にズルコケ。

悪党たちの用意した爆弾はバットマンが解決するまで一向に爆発はしません。

催涙ガスバットマンとロビンを眠らせるのに成功したペンギン。所が、2人を放置。バットモービルを盗んで喜んでるのには爆笑。

海に落ちたバットマンの足にサメが噛み付いてたり(しかも爆死する)、敵のアジトへ「体調が良いからランニングで行こう」とナナメ上な提案をするバットマン

突っ込み所を挙げたら切りがないのですが、もう脳ミソを使うのも勿体ない珍作。

ただ、バットマンの吹替えを担当するのは、名優声優の広川太一郎さん。若々しくハリのある広川さんのイケメンボイス。ヒーロー然とした声でムチャなストーリーを進めていきます。

本作は、ドラマ・シリーズのヒットを受け、製作された劇場公開。本作もヒットしたとの事。良い時代です。


星2つ
★★☆☆☆