ユンギボの映画日記

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どこかで見たような天才監督とコロンボが対決『新・刑事コロンボ 狂ったシナリオ』(#71)

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今回のゲストキャラにして犯人は映画監督。しかも若きワンマン映画監督なんです。スタジオを我が物顔でかっぽ。
そこへ訪ねて来たのが同郷の幼馴染み。彼は落ち着かない様子で語り出します。それは、一つのフィルムを見つけた琴線。それは事故で死んだと思われていた自分の妹が、監督の撮影中のバイク事故で死んだと。そのフィルムには、妹の死の瞬間と、監督の姿が。
そこで監督は、この幼馴染みを殺す訳です。

翌日、感電死した遺体が発見され、コロンボの登場です。本作は、約10年明けての新シリーズ第二話。コロンボの声は小池朝雄さんから石田太郎さんへチェンジ。初老に差し掛かり、座った深いイスから立ち上がるのも一苦労なコロンボ
映画の撮影所を興味津々にウロウロ。何度も勝手にスタジオへ入って来てはウザがられます。

事件のヒントを見つけては犯人に、いちいち報告。さすがのプロファイリング能力を披露してドギマギさせます。

今回、犯人役を演じるゲスト俳優は、フィッシャー・スティーヴンス。アイドル出身のアメリカ人俳優です。SFドラマ『ショート・サーキット』シリーズなどに出ていました。多数の映画やドラマに出演。様々な映画の製作をし、自身でも『はじまりはキッスから』監督としても活躍。最近では、アル・パチーノクリストファー・ウォーケンアラン・アーキンなどベテラン俳優たちが共演した『ミッドナイト・ガイス』を撮りました。さらに有名所でいうと、アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門を受賞した日本のイルカ漁を題材にした『ザ・コーヴ』などがあります。

そんなフィッシャー・スティーヴンスの吹替えを担当するのは『ガンダム』シリーズのシャア・アズナブルや『銀河英雄伝説』でお馴染み池田秀一さん。ボクの中では『るろうに剣心』の比古清十郎ですが、今の若い人たちには「名探偵コナン」の赤井秀一のイメージでしょうか。吹替えだとジェット・リーテレビ朝日 版の『アイアンマン』シリーズのロバート・ダウニー・ジュニアも印象深いです。
そんな池田秀一さんの鬼才監督役。ヒョウヒョウとした石田太郎さんとのヤリトリだけでも見物です。

クライマックスの派手な演出によるタネ明かしシーンは映画を題材にした本作のエンタメ色の強いラストで、『刑事コロンボ』シリーズでいっても珍しく感じました。

星3つ
★★★☆☆