ユンギボの映画日記

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おバカなハイテンション!! ジム・キャリー伝説の始まり『エース・ベンチュラ』(#72)

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本作以降、立て続けにヒット作を出すジム・キャリー。まさに本作からスタートしようなものなんです。

タイトルにもなっている“エース・ベンチュラ”とは主人公の名前。ベンチュラはペット専門の私立探偵。動物探しを得意とし、何故かペット禁止のアパートで多種の鳥や犬、猫、ネズミ、ペンギンなど室内に入る動物と住んでいます。
そんなベンチュラの元にイルカ誘拐事件の依頼が。そこで捜査に乗り出すベンチュラ。

とにかく、カートゥーンのアニメから飛び出したようなベンチュラのキャラ。常にハイテンション。常にフザケています。誰カレ構わずおチョクって歩き回ります。一切、リアリティはないのですが、そのハイテンション芸についつい見入ってしまいます。
本作の面白いのは、タガが外れているのは、主人公のベンチュラだけで、周りの人物たちは普通の演技をしているのです。コミュニケーションが取れているのが不思議なくらいです。

それでいて、中盤は結構マジメに謎解きミステリーになっているのも面白いです。意外にも操作能力は高いのてす。ちょっとムリヤリ感はありましたが。

本作が公開となった1994年のジム・キャリーは驚くべき活躍を見せていました。2月に本作『エース・ベンチュラ』が公開。本作では、脚本も担当。7月に『マスク』公開。ご存知スマッシュヒット!! 12月に『ジム・キャリーはMr.ダマー』(監督は『グリーン・ブック』でアカデミー賞を受賞するファレリー兄弟)が公開。主演作が連続公開しているのです!!
翌年1996年にも『ケーブル・ガイ』公開とハイテンションキャラが大暴れする破天荒コメディで人気を確立。
1997年の『ライアー ライアー』、1998年の『トゥルーマン・ショー』では、ただのオバカなコメディではないヒューマン・ドラマ要素のある作品にも出演。幅を出してきます。
そして、1999年の『マン・オン・ザ・ムーン』では、実在したコメディアンのアンディ・カウフマンを熱演。笑いだけでなく、コメディアンの孤独も表現。演技力の高さを見せます。『カッコーの巣の上』や『アマデウス』のミロス・フォアマン監督とのタッグでした。
その後、『グリンチ』『マジェスティック』『ブルース・オールマイティー』『ナンバー23』と様々な作品へ出演していく事になるのです。

ちなみに、本作でジム・キャリーの吹替えを担当しているのは、江原正士さん。この頃のジム・キャリーの声を多く担当しています。イカれたハイテンション芝居をノリノリガンガンで吹替えています。聞いてるコチラも体力を奪われる勢いです。それでいて、探偵モノならではの長々とした説明セリフも軽妙に演じています。本当に素晴らしいです!!

星3つ
★★★☆☆