ユンギボの日記

ネタバレなしの映画感想日記。

4/15『ワンダーストラック』

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ワンダーストラック』を観賞。

ちょっと変わってるノスタルジックなヒューマンドラマ。「変わってる」とは、2つの話が同時進行していくストーリーなんです。
1人目の主人公は、1927年の生まれつき耳の聞こえない女の子。母親がいない孤独な女の子。彼女の心を慰めてくれる憧れの女優に会う為、ニューヨークへ家出するんです。
2人目の主人公は、1977年の父親のいない男の子。ある日、父親の物と思われる博物館の本を発見。なんと、そのタイミングで雷が落ち、耳が聞こえなくなってしまうんです。彼もまた家出し、ニューヨークへ父親探しの旅へ。

この映画の面白い所は、時代の違う2人が物語の中盤で、共にニューヨーク自然史博物館へ迷い混むんです。タイトルの「ワンダーストラック」というのは、このニューヨーク自然史博物館の本の事なんです。勿論、時代が違うので、展示や街並みも違います。
それを1927年パートはモノクロのサイレント映画(セリフの無い映画)として演出。1977年パートはニューシネマ(自然光を多用したロケ撮影中心の映画)として演出。つまり、時代背景になっている当時に作られていた映画のように、本作も作られているんです。まるで、2つの時代の別々の映画を巧みに1本に編集したかのよう。
そして、クライマックスに近づくにつれて、2人の関係が明らかになっていく脚本も素晴らしいです。

キーとなるのは、ニューヨーク自然史博物館なんですが、舞台はニューヨーク全体。2人の主人公は人探しの為、色んな人に出会い、ニューヨークの様々な所を旅していくんです。なので、まるでニューヨーク観光に出掛けた気分を味わえます。しかも、1920年代と1970年代のタイムスリップ旅行です。
そして、BGMはデヴィッド・ボウイの「スペースオディッティ」。

パンフは、本作のバックボーンの設定を割りとあっさりめに解説した内容なんですが、劇中に登場する「ワンダーストラック」を再現した表紙が超キュートです。


ワンダーストラック
★★★★★
満点5つ星

4/15『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』

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ヴァレリアン 千の惑星の救世主』を観賞。

今まで『レオン』や『フイフィス・エレメント』などジャンル無双なフィルモグラフィを作ってきたリュック・ベッソン監督の中二病爆発SF大作。
銀河パトロールの連邦捜査官である主人公=ヴァレリアンが悪党の謎な取引を追うミッションが中心。ではあるんですが、相棒であるヒロインとのラブ・ロマンスも描かれるワガママ仕様。
とにかく、主人公のキャラが良いんです。プライドが高く、ごう慢なプレイボーイ。捜査の最中もヒロインを口説き続けるも、なかなか相手にされない。ヒロインの前だと強がる。銀河規模のミッショッン中でも緊張感のないノーテンキなノリ。どこか既視感があるなと思ったら、『007 ムーンレイカー』のクオリティ高い版ですわ!
と言うのも、スゴ腕という設定で、確かに仕事っぷりはキレッキレなんですが、やたらと寄り道する展開が多いんです。所々、ストーリーと直接、関係ないシーンが出てくるんです。
冒頭から、美しい惑星で暮らす宇宙民族の平和な日常を描いてるんですが、やたら長い! そんな細かく描く必要ある?って程、長いんです。でも、それが晴れ渡った海を背景に、他の映画では観たことないオジリナリティ溢れる宇宙民族の風土を美しいパステル調の映像で描いてるんです。それを言葉なしで描き切る。まるで、アート系ショート・フィルムを観てるような。それがベッソン監督流なんです!
歌手のリアーナが演じる宇宙人のショータイムのシーンも、次々と衣装チェンジ。これまた長いんですが、まるでライヴ・パフォーマンスかPVのような仕上がり。それがクセになりそうな痛快さ。チョイチョイそーゆーシーンが出てくるんです。ミッショッンそっちのけで、ヒロインを追い掛けたり。もう圧倒的なヴィジュアルで蛇足シーンを面白く見せる熟練の技ですよ!

本作、ベッソン監督の会社であるヨーロッパ・コープって会社で作ってるんですよ。要は、やりたい放題なんです。ルーカスがルーカス・フィルムで『スター・ウォーズ』作ったノリです。「意味は無いけど、面白いだろ?! 何か文句あっか?!」っていうジャイアンイズムの中で作られてるんですわ!
オープニングの現代の地球が他の惑星の宇宙人たちと連合を築くまでのプロローグ・シーンにデヴィッド・ボウイの「スペース・オディティ」を使うオジさんセンスにグッときてしまいます。

パンフには、本作の細かいバークボーンや構想20年のあゆみ、スゴ過ぎるヴィジュアルの製作秘話など、やり過ぎな裏側は読み応え抜群でした。


ヴァレリアン 千の惑星の救世主
★★★★☆
星4つ

4/14『リメンバー・ミー』

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リメンバー・ミー』を観賞。

トイ・ストーリー』や『ファインディング・ニモ』を作ってきたピクサーの新作は、まさかの死者の国!
舞台はカラフルで陽気なメキシコ。冒頭からピクサーらしい明るい音楽で始まります。ですが、なんと主人公の家族は音楽禁止一家なんです! メキシコなのに!! でも、主人公の男の子は、メキシコの伝説のミュージシャンをリスペクト。家族に隠れてギターの猛特訓。それが家族にバレてしまい、大騒ぎ!! 家を飛び出した所、その日がメキシコのお祭り=「死者の日」だった為、死者の国へ迷い込んでしまうんです。そこで一族に音楽禁止令を強いた、ひいひいバアちゃんに出会うんです。音楽禁止令は、ひいひいオジイちゃんに原因がある事が発覚。ひいひいオジイちゃん探しミッションが発生。道案内のガイコツ男と死者の国を旅するファンタジー。

お気楽なビジュアルとは裏腹に、夜が明けるまでに、ひいひいオジイちゃんから「許し」を得ないと現世に戻れなくなる……というバードなタイムリミットつき。それが物語を盛り上げます。
また、コメディリリーフである相棒のお気楽ガイコツ男。現世で誰も思い出してくれなくなると訪れる「二度目の死」なる設定があり、実は悲し過ぎるバックボーンを抱えてるんです。クライマックスでグッとくるポイントに直結。ほっこり感動のフィナーレにただただ涙。

シンプルなストーリーながら、まだ見ぬ、ひいひいオジイちゃんがミステリー要素として効果的。二転三転する展開から目が離せません!!
さすがはピクサーなカラフルで美しいビジュアルと作り込まれた世界観はスクリーン向き!!

パンフもリサーチ旅行で得た作品の背景や細かすぎて1回観ただけでは解りにくい設定を網羅。ファミリー向けとは思えない厚みのある一冊でした。


リメンバー・ミー
★★★★★
満点5つ星

4/14『パシフィック・リム: アップライジング』

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パシフィック・リム: アップライジング』を観賞。

巨大なロボットと怪獣の戦う男の子の夢映画の続編。
前作から10年後という設定ながら、冒頭で「前作のおさらい」をスマート&コンパクトに挿入してくれる親切設計。お陰で、前作の細かい記憶を失っていたボクも何の問題もなく観賞できました。
何と言っても素晴らしいのは、一致団結感。前作では、様々な国のイエガー(巨大ロボットのこと)が各国から集結。怪獣退治に一致団結する展開がグッとくるポイントでした。
でも、本作では、もう国同士の隔たりは登場しないんです。キューバ人やプエルトリコ人、日本人、アメリカ人、中国人、ナイジェリア人、イギリス人……。様々な人種が共同作業してるんです。
その中では、親を失った経験のある2人の主人公。あるいは、様々な環境で育ってきた訓練生たち。物語はシンプルに人間ドラマへ集約されていて、そこからの一致団結感がクライマックスのグッとくるポイントになってるんです!
また、本作の最大の見所は、勿論、怪獣たちとの戦闘シーン。前作は夜、雨降る中での戦いがメインで、それはそれでダークな雰囲気が良かったんですが、今作では昼!! 晴天の中、巨大な怪獣が突如、出現!! 街をバッコンバッコン壊していくんです!! それはそれは、大興奮でございます!!
今まで映画作品の監督経験は無いものの、ドラマ『デアデビル』や『スパルタカス』で男の子の興奮をカツアゲしてきたスティーヴン・S・デナイト監督。子供の頃は、1950~1960年代の日本の怪獣映画を観て育ったとの事。
「子供の頃は、人間が着ぐるみを着て撮影していた時代の作品が好きだった。そして今、怪獣映画を作る上で素晴らしいのは、現実の技術を駆使してよりスペクタクル感あふれる作品にすることができる点だ」とおっしゃる通り、中学生魂がスパークした低偏差値映画としてディルドアップ!! 文句なしのディテールに!!
さらに、クライマックスは人間の欲望にアンチテーゼなテーマも交えつつ、怪獣たちの合体。勝ち目激薄な巨大化した怪獣と各国のイエガーたちが全滅した中でのプレッシャー溢れる一戦をご提供!!
怪獣好きならずとも興味をグイグイ奪う一作になってます!!


パシフィック・リム: アップライジング』
★★★★☆
星4つ

4/14『ボス・ベイビー』

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ボス・ベイビー』を観賞。
ドリームワークスのアニメ映画。今作でまず怖いのがストーリーのほとんどが主人公の少年の妄想という事が前提で話が進んでいくんです。
両親の愛を一身に受けていた主人公の少年。そんなある日、弟となる赤ちゃんを連れて、両親が帰宅。赤ちゃんに翻弄される両親。弟に嫉妬する主人公。「あいつは侵略者だ」となるんです。それが見た目は赤ちゃん、頭脳は大人。その名はボス・ベイビー……って事なんです。
ボス・ベイビーの目的は、最近の愛犬ブームにより、赤ちゃんより犬の方が人気。そんな中、新発売される小型犬の秘密を探るというミッショッン。
でも、それも主人公の妄想。話のほとんどがハナから妄想なんで、人の夢の話を聞かされてるくらい、どーでもいー気分になっちゃうんですよ。なもんで、ほとんど作品の世界観に入れませんでしたわ。
ただ、日本語吹替え版のムロツヨシ芳根京子NON STYLE石田、乙葉とみんなタレントとは思えないレベルに吹替えが上手い!! ムロツヨシムロツヨシ芝居なので、どーしても顔が浮かんじゃうんですが、他のキャストは一切、解らなかったです。そんな中、悪役を演じる山寺宏一の振り切り芝居は圧巻!! 激ウマなタレントに交り、プロの凄みをスパークさせてました。


ボス・ベイビー
☆☆☆☆☆
星0個

4/14『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』

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ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』を観賞。

ロビン・ウイリアムズ主演の大ヒット命懸けスゴロク・アクション映画の続編。ですが、1作目を観てない&もう20年前の映画なんて忘れた方々にも親切な心機一転仕様。
前作のスゴロクから、テレビゲームにトランスフォーム。オタク系ナヨナヨ童貞を主人公に、アメフト部の筋肉バカ、ガリ勉女子、SNS命の自己中娘。相性最悪な問題児たちが居残り掃除をしてたらゲーム機を発見。ゲームの世界へ吸い込まれるという定番フォーマット。
ただ、今作が画期的なのは、テレビゲームなのでゲーム内では、見た目や得意能力、弱点が設定されるという事なんです。それを演じるキャスト陣が素晴らしいんです!!
コメディも出来るマッチョなドウェイン・ジョンソン、お喋り魔神のジャック・ブラック、コメディ映画には欠かせないケヴィン・ハート、セクシーキャラのカレン・ギラン……という、やり過ぎ系な芸達者たちを各種取り揃え。安定感のある演技力により、笑えて、ハラハラ。泣けて、ユーモラスというザ・エンタメの大道みたいな仕上がりに。
最初はいがみ合っていたメンバーたち。得意能力や弱点にも戸惑っているんです。でも、普段とは違う自分の力に自信をつけ、他のメンバーを守ったり、助けたりするよーになるんです。つまり、アクション・コメディ版『スタンド・バイ・ミー』的完成度なんです!!
また、ライフが3回分あり、死んでも2回は生き返れるという設定も効果的で死に所のチョイスがグッとくるポイントに直結。まさかのタイミングで涙のカツアゲをしてくるんです!

本作でメガホンを取ったのは、『バット・ティーチャー』や『SEXテープ』など、これまた濃すぎるキャラのやり過ぎ路線なコメディを監督してきたジェイク・カスダン
無条件に子供から大人まで楽しめる一本です!!


ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』
★★★☆☆
星3つ

3/13『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』

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ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』を観賞。

巨匠スティーヴン・スピルバーグ監督+トム・ハンクスメリル・ストリープのオスカー俳優セット。アメリカの新聞社で起きた実話の映画化。……もうこれだけで、映画好きのハートを一気にカツアゲできる豪華コラボ。
舞台は、1971年の新聞社=ワシントン・ポスト。編集主任を演じるのがトム・ハンクス。そこである事件が勃発。ライバル誌のニューヨーク・タイムズが政府の極秘文書の一部を掲載。それは、4政権(トルーマンアイゼンハワーケネディ、ジョンソン)に渡って、ベトナム戦争に関して、国民に虚偽の報告をしていたという超極秘文書。アメリカがベトナム戦争から撤退したのは1973年なので、現在進行形でベトナム戦争がまだ続いているタイミングですよ。タイトルの『ペンタゴン・ペーパーズ』とは、この極秘文書のことなんですね。
そこで、ライバル誌に負けてはならぬと、ハンクス編集長は部下たちに発破をかけ、極秘文書の全文探しミッショッンが発動。ワシントン・ポストの経営者役のメリル・ストリープも巻き込んでヒッチコックばりのサスペンスが展開。
何の前情報も入れずに観に行ったので、冒頭から何のシーンかサッパリ。前半は説明少なで置いてけぼり感を食らったのですが、中盤からが凄い!!
雲を掴むよーな文書の所在探し。やっと極秘文書を入手したら入手したで、また飛んでもない展開へ転がるもんですから、中盤以降はスリリングで目が離せない。
スピルバーグいわく、
「今こそ、報道の自由という美徳を追及するのに完璧な時期だ。信念を貫いた報道が行われることでこの国の民主主義がいかに発展するかについて、率直な議論を交わすべき時だと思っている」
との事。
さらに、
「脚本の初稿を読んだとき、映画化まで2年も3年も待てるような作品ではない、つまり、すぐにこれを映画化しなければならないと感じました。」「この映画は私たちにとってのツイートのようなもの」
とも語り、実際、2017年2月に脚本を読んで、5月末には撮影。11月に完成……という巨匠とは思えぬハイスピード。
そのスピーディーな製作スピードが本編に良い形で反映されてる印象です。

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書
★★★☆☆
星3つ